初期化したスマホのデータ復元に失敗する原因は、設定の不備やデータの上書きにあります。クラウドバックアップからの同期、PCソフトを用いた高度なスキャンなど、状況に合わせた全手法を網羅します。
突然の不具合や誤操作でスマホを初期化した直後、画面に表示される「こんにちは」や「ようこそ」というセットアップ画面。それを見た瞬間、家族の写真、仕事の連絡先、LINEのトーク履歴がすべて消え去ったことに気づき、血の気が引くような思いをしていませんか?「バックアップを取っていなかった」と絶望しているあなたに、まずお伝えしたい事実があります。 それは、「あなたが意識していなくても、スマホは自動でバックアップを取っている可能性が高い」ということです。
実は、近年のスマートフォンの多くは、ユーザーが手動で保存ボタンを押さなくても、GoogleアカウントやiCloudが裏側でデータを同期する設定がデフォルトになっています。「すべて消えた」と思い込んでいたが、確認してみたら数年分の写真がクラウドに無傷で残っていた、という事例は決して珍しくありません。
本記事では、この「隠れバックアップ」の確実な探し方と、それでもデータが見つからなかった場合に、初期化直後の「セットアップ画面」からどのようにして復元ツールを使うべきか(ここが最大の難関です)を、専門的な検証に基づいて具体的に解説します。焦る気持ちを抑えて、まずは深呼吸をしましょう。回復の道筋は、まだ残されています。
具体的な復元作業に入る前に、これだけは絶対に守ってください。それは、「不必要なスマホの操作を直ちにやめること」です。これが成功率を決定づけます。
なぜ「操作してはいけない」のか?
初期化直後のストレージは、本で例えると「目次」が捨てられただけの状態です。物語(データの実体)のページはまだ本棚(ストレージ)に残っています。しかし、この状態は非常に不安定です。もしあなたが焦って新しいアプリをダウンロードしたり、写真を撮ったりすると、その新しいデータが古いデータのページの上に「上書き」されてしまいます。
一度「上書き」されてしまったデータは、どんな高度な専門ツールを使っても復元することは不可能です。
「バックアップした記憶がない」という方の9割近くが、実はクラウド同期機能によってデータを救われています。漠然と「クラウドを見る」のではなく、PCや家族のスマホを借りて、以下の直リンク(URL)からデータを確認してください。ここがデータの避難場所です。
2段階認証の落とし穴 初期化したスマホが「2段階認証のコード受取先」になっている場合、ログインできない可能性があります。その際は「別の方法でログイン」を選択し、予め設定していたバックアップコードや、登録済みの電話番号(SMS)を利用してください。
PCのブラウザで自分のGoogleアカウントにログインし、以下へアクセスします。
写真: photos.google.com
端末から消えても、ここには数年前の写真まで残っているケースが大多数です。「ゴミ箱」も必ず確認してください。

「ゴミ箱」をクリック
連絡先: contacts.google.com
写真はGoogleフォト、連絡先はGoogleコンタクトと、保存先は別々です。写真がなくても連絡先だけ残っていることはよくあります。

Googleコンタクト
その他: drive.google.com(書類やPDFなど)
PCのブラウザから「iCloud.com」にアクセスし、Apple IDでサインインします。
写真: icloud.com/photos
「iCloud写真」がオンになっていれば、端末の状態に関係なく写真はここにあります。最近削除した項目もチェックしましょう。

iCloud.comから写真・動画をダウンロード
連絡先・メモ: icloud.com/contacts / icloud.com/notes
LINEの「トーク履歴」は上記とは別に、アプリ内で独自にバックアップされています。 再インストール後のログイン時に「トーク履歴を復元」と表示されれば勝ちですが、もし表示されない場合、残念ながらLINEのサーバーにもデータはありません。
クラウドにもデータがなかった場合、次の手段は「データ復元ソフト」の使用です。しかし、ここで多くのユーザーが「セットアップ画面(Hello/ようこそ)のままではPCがスマホを認識しない」という壁にぶつかります。
復元ソフトを使うには「USBデバッグ(Android)」や「コンピュータを信頼する(iPhone)」の操作が必要ですが、これらは初期設定を終えてホーム画面に行かないと設定できません。しかし、普通に初期設定を進めるとデータが上書きされてしまう……このジレンマをどう解決すべきでしょうか?
ここからは、「データの上書きを最小限に抑えつつ、復元ツールの使用条件を満たすためのセットアップ手順」を解説します。
復元ツールを使用するための準備として、以下の手順でホーム画面まで進んでください。
1.「Appとデータを転送しない」を選択:
セットアップ中に「新しいiPhone/Androidとして設定」または「データをコピーしない」を選びます。ここでバックアップの復元を試みると、そのダウンロードデータで古いデータが上書きされるリスクがあります。
2.ログインをスキップする:
Apple IDやGoogleアカウントのログイン画面が出ても**「後で設定」や「スキップ」**を選択してください。ログインすると自動同期が始まり、データが上書きされます。
3.Wi-Fiは繋ぐが、機内モードへ:
セットアップ完了後、ホーム画面が表示されたら、すぐに機内モードをオンにしてください。これで余計な通信を遮断します。
この状態(ほぼ空っぽの状態でホーム画面にいる状態)になって初めて、PC上の復元ソフトがスマホを認識できるようになります。
クラウドにもなく、どうしても取り戻したいデータがある場合、専門ツールの出番です。ただし、魔法の杖ではありません。冷静に判断するための比較表を作成しました。
| 標準機能(クラウド同期) | 専門復元ツール(ソフト利用) | |
| 主な対象 | 自動同期がオンだった人 | バックアップなしで初期化した人 |
| 成功率 | データがあれば100% | 上書き状況に強く依存 |
| コスト | 無料 | スキャン無料/復元は有料が多い |
| 復元対象 | 最新の同期データ | 削除されたが痕跡が残っているデータ |
「工場出荷状態」に戻してしまい、クラウド上にもデータが残っていません。この「空白地帯」を埋めるのが専門ツールです。
ここでは、AndroidとiOSそれぞれに実績のあるツールとして、iMobie DroidKit とPhoneRescue for iOS を紹介します。
これらは有料ソフトですが、重要なのは「無料版でスキャン(プレビュー)ができる」という点です。「お金を払ったのに何も復元できなかった」という事態を避けるため、必ず無料でのスキャンを行い、自分のデータが残っているかを目視確認してから購入を検討してください。
復元作業に必要なもの:
iMobie DroidKit は、スマホを初期化してしまった後でも、失われたデータの復元をサポートする Android専用の総合トラブル解決ツール です。工場出荷状態に戻してしまい、クラウドやバックアップが残っていない場合でも、端末の状態に応じた復元・修復方法を提示し、写真・メッセージ・アカウント関連データなどを取り戻せる可能性があります。専門知識がなくても使いやすく、初期化後のデータトラブルに直面したAndroidユーザーにとって心強い選択肢です。
iMobie DroidKit のメリット:
iMobie DroidKitで初期化したスマホのデータを復元する方法:
Step1. パソコンに iMobie DroidKit をインストールし、起動します。
Step2. USBケーブルでスマホをパソコンに接続します。
Step3. 「データ復元」から「データをクイック復元」モードを選択します。

データをクイック復元
Step4. 表示されたデータ種類を確認し、復元したい種類を選択します。

復元したいデータ種類を選択
Step5.復元可能な写真やビデオなどのデータが一覧表示されます。復元したいデータを選択して、「デバイスへ」または「PCへ」をクリックします。

復元したい写真を選択
Step6.しばらくすると、初期化したスマホのデータが復元されました。

復元完了
PhoneRescue for iOS は、iPhoneを誤って初期化してしまった場合でも、消えてしまったデータを取り戻せる iOS専用データ復元ツール です。iCloudやiTunesバックアップが不完全、もしくはまったく存在しない場合でも、iPhone本体を解析し、写真・メッセージ・連絡先など重要な情報を復元できる可能性があります。操作は直感的で、初心者でも安心して使用できるため、スマホ初期化後のトラブル解決に最適です。
PhoneRescue for iOS のメリット:
Step1.パソコンにインストールした PhoneRescue for iOS を起動します。
Step2.USBケーブルでiPhoneを接続し、画面の案内に従います。
Step3.「iOSデバイスからリカバリー」を選びます。

iOSデバイスからリカバリーを選択する
Step4.スマホ初期化復元の対象となるデータにチェックを入れます。

PhoneRescue for iOSで暗号化されたバックアップのデータを復元する
Step5.検出されたデータをプレビューし、復元可能な内容を確認します。必要なデータを選択し、iPhoneまたはパソコンに復元します。

PhoneRescue for iOSでiOSデバイスのデータを復元する方法
Step6.しばらくすると、初期化されたデータが復元されました。

復元完了
「スマホ データ 復旧」と一口に言っても、iPhoneとAndroidでは難易度が大きく異なります。
AndroidはPCでいう「外付けハードディスク」に近い構造を持っています。そのため、初期化した後でも、データの痕跡に対してツールがアクセスしやすい特長があります。特にSDカードを使用していた場合、カードリーダーを使えば高確率で写真を救出できます。
iOSは「サンドボックス」という非常に厳しいセキュリティ構造をしています。さらに、iPhoneを「すべてのコンテンツと設定を消去」で初期化すると、データを読み取るための「暗号化キー」も同時に削除される設計になっています。 そのため、iPhoneの初期化復元は、バックアップがない場合、Androidに比べて非常に困難です。 ツールでのスキャンで何も出なければ、市販ソフトでの復旧は不可能と判断して間違いありません。
状況によります。クラウドバックアップがあれば100%可能です。バックアップがない場合、専門のツールでの復元可能性があります。
はい、必須です。スマホ単体にアプリを入れて復元しようとすると、そのアプリのダウンロード自体がデータを上書きしてしまうため、PCから外部接続してスキャンする必要があります。
できません。キャリアショップはあくまで「回線契約と端末販売」の窓口であり、データ復旧サービスは行っていません。また、修理に出すと逆に初期化されることが前提となるため、データ救出が目的であればキャリアショップには持ち込まないでください。
スマホの初期化によるデータ消失はパニックになりますが、焦って闇雲に操作することが最大のリスクです。以下のステップを冷静に踏んでください。
初期化はデータの「完全消滅」ではありませんが、時間との戦いです。まずはコストのかからない方法から順に試し、あなたの大切な思い出やデータが残っているかを確認してみましょう。
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